Archive for 5月 25th, 2025
“観葉植物ブーム”の真相に迫る【68-IV】
ここ航空大学校の寮生活には、数えきれない試練がある。フライトの入念な準備、早起き、過酷な訓練、次々に天に召されるエアコン、この世から女性が消えたかのような男女比率、気づけば我々の心は乾ききっていた。
先日、Twitterで「ストレス解消法10選!」という投稿を見かけ、その中に「植物と触れ合う」という文字を発見。そういえば最近、あちらこちらの部屋で緑を見かける。
もしかして観葉植物ブーム?
ということで今回は、観葉植物オーナーたちに突撃インタビューを行いました。
【No1. U学生】

🌵【Case 1】アガベ《メデジン》写真左
▶ 種類と出会い
徒長しきったアガベが、破格の900円で売られていた。通常価格の5〜6000円と比べると、あまりにも安く売られていた。
「…拾うしかないと思いました」
▶ 名前の由来
その名もメデジン。
凶悪な名前の品種「ライジン」に、麻薬カルテルで有名な、コロンビアの“あの街”をかけたらしい。
▶ 育て方のこだわり
水は最小限。なぜなら「過酷な環境を模したいから」。
ストイックなU学生は、植物にもストイックなようだ。
🌳【Case 2】ガジュマル《基隆(チーロン)》写真右

▶ 種類と出会い
アガベの成長が遅すぎる。
「もうちょっと変化が見たいな…」
そうしてお迎えされたのがガジュマル。
▶ 名前の由来
名付けて基隆(チーロン)。
熱帯のガジュマルの故郷に、台湾旅行の思い出を重ねた。
▶ 育て方のこだわり
「将来的には庭に植えたいんです」と、まさかの中長期的プランを掲げる。
さすがはU学生。フライトだけでなく観葉植物のプランニングも完璧です。
【No.2 S学生】

【Case 3】マリモ《マルモとポコマル》
▶種類と出会い
多肉でも観葉植物でもなく、マリモを選んだS学生。やはりこの男は一筋縄ではいかない。
▶ 名前
「マルモ」と「ポコマル」
▶ 育て方のこだわり
「マリモは暑さに弱いので…」
と語るその姿は、まるで研究者。
“徹底的に管理してます”という言葉と、床に散らばる謎の靴下。私は一体どちらを信じればいいのだろう。
【No.3 M学生】

【Case 4】ペリオニア《ハイドロ》
▶ 種類と出会い
選ばれし植物は ペリオニア。
「部屋に彩りがほしくて」と語るM学生。
▶ 名前と由来
その名はハイドロ。
「ハイドロカルチャーっていうらしいです。土じゃなくて水で育つやつです」
▶ こだわり・育て方
「自由にやってもらってます」とのこと。
ところが、いつも洗面所で葉に霧吹きで丁寧に水を吹きかける姿が目撃されている。
きっと将来、子どもにも「自主性を大切に」などと言いながら、毎朝水筒に氷まで入れてくれるタイプであろう。
【No4 H学生】

【Case 5】コーヒー《コヒ》
種類と出会い
「多分、コーヒーの木ですね。2階の洗面所で落ちてて……拾いました」
という異色の出会い。
▶ 名前と由来
名は「コヒ」
あくまで「コーヒーの木」から取ったシンプルネーミングだ。なお、正式な種類はいまだ不明。
▶ こだわり・育て方
育て方はスパルタそのもの。
「水? めっちゃ少ないです。1回でドバーッとやって、あとは放置です。」
「強く育ってほしいんで」と言うその顔は、まるで厳格な親のようだった。
【No 5 I 学生】

【Case 6】ヒメクチナシ《チー》
▶ 種類と出会い
選んだのは清楚系・ヒメクチナシ。
「部屋に癒しがほしくて」と、一輪の乙女を迎え入れた。
▶ 名前と由来
名前は「チー」。
ネーミングのシンプルさに、愛着がにじむ。
▶ こだわり・育て方
「日当たり強いと黄色なんねん。めっちゃデリケートやで」と関西弁で語るI学生。
【No 6 H学生】

【Case 7】深山霧島(ミヤマキリシマ)《フー》
▶ 出会い
年明けのポップアップ。
▶ 名前の由来
「深山(ミヤマ)」を「フカヤマ」と読み間違えて「フー」。
▶ 育成スタイル
「自由にさせてる」
と言いながらも二階の部屋ではなく、日光管理のためわざわざ部屋の外で育てる溺愛っぷりです。
【Case 8】ヒメスミレ《スー》
▶ 種類と出会い
鹿児島旅行で出会った小さなスミレ。鉢はなんと桜島の火山灰製。
▶ 名前
すみれの「スー」。
▶ 備考
I学生のチーと合わせて、チー、スー、フーの三姉妹だそうだ。

以上、航空大学校の観葉植物事情をお届けしました。
小さな緑は我々の寮生活に思いのほか癒しを与えてくれるようです。
次に咲くのは、審査の合格通知か、観葉植物の新芽か。
それではまた、次回の航大ブログでお会いしましょう✈🌱