【67-Ⅲ】あれから三年
2021年1月29日 座学生として入寮しました67-Ⅲが3年記念日を迎えました。
気付けば全員多発の免許を取得することに成功し、
エンジンが何個付いていようが操縦できる体になってしまいました。
思い返せば、3年中15ヶ月を待機期間で過ごし
21ヶ月を寮生活してきました。
寮生活をしていく上で、
生活も訓練も休日も一緒のことが多いので同期のことは全員がなんとなく分析できてきます。
もちろん喧嘩もありますが、基本的にはみんな仲良しです!
仙台課程まで来ると卒業という文字が見えてきて
やっと終わりという嬉しさとみんなに会えない寂しさがあります。
予定では5月末ごろの卒業を予定しているので長かった航大生活も残り
3ヶ月ほどとなってしまいました。
残りも楽しみながら、航大生活を過ごしていきます!
【67-Ⅱ】あと1日
こんにちは、ナナニーこと67-Ⅱの宮里学生です。
前回のブログ(宮崎フライト課程修了)から約半年が経ち、なんと明日はナナニーの卒業式らしいです!
永遠に続くかのように思われた航大生活が明日で終了するらしいですが、いまいち信じられません。
そこで今回のブログでは仙台課程を振り返り、卒業式に向けて思い出の整理をしていきたいと思います。
訓練機材が双発機のバロンG58に変わり、新たな知識や技量が必要になりました。
訓練と就活の両立は大変でしたが、ひとたび操縦桿を握り空へ上がれば、そこはかつて憧れていた空の世界で、
現在進行形で夢を叶えていく時間でした。
10,000ft以上を飛ぶときはカニューレ(酸素供給装置)を付けるのであんまり格好は良くないですがまぁしょうがないです。怠ると奥名学生のようにガチ酸欠になります。
訓練ではそれぞれ苦労はあったものの、ナナニーの力をもってすれば多発・計器審査ともに受審者全員一発合格でした。
就活の合間を縫って積極的に息抜きに勤しみました。
ナナニー主任教官と東北楽天イーグルスを応援し、寮で一緒にBBQもしました。
夏には海へ。
営業時間外の寮の食堂をお借りしてみんなで食事をともにしたこともありました。
就活の自己分析に没頭し過去の体験を振り返るあまり幼児退行することもしばしば。
寒くなれば体育館前で餅をつき、松島で牡蠣を焼きました。
ここには書き切れないほど同期と遊んでいるうちに季節は移り変わり、あっという間に卒業間近のようです。
振り返れば、同期や教官と仙台で過ごした青春の日々が懐かしくもありながら昨日のことのように思い出されます。
時には傷つき時には喜び、肩をたたき合ったこの日々は、もう戻れず、たとえ戻れると言われても戻りたくはなく、
しかし一生忘れたくない充実の日々でした。
明日は卒業式です。
感謝 67回生Ⅱ期一同
【68-IV】84のキンキョー
お久しぶりです!!
先に修了された8-3🐝さんのブログの更新ラッシュに歯止めをかけるべく、ブログを執筆しております💦
故障のためブログの更新がストップしていましたが、今日はfirst solo以降の8-4の近況をお伝えします!
first soloから気づけば二ヶ月ほど経ち、すっかり帯広は寒くなってしまいました。
最近だと午前のmetarで気温が-15℃を下回ることも珍しくありません。
入寮当初は夏の北海道を満喫するべく、北海道のあちこちに足を運んでいたのですが、雪が積もり氷の世界に変わってしまってからは、すっかりインドアになってしまいました
そんな感じで退屈な毎日を過ごしていましたが、8-4の盛り上げ隊長であるN学生が ”二郎会” を計画してくれました。
ラーメン豚山という二郎インスパイアの冷凍ラーメンをみんなで調理します!
大量のニンニクを刻む漢たち
風呂の熱湯を利用しスープを解凍する漢たち
野菜と麺を茹でる漢たち
チャーシューを炭火で焼き上げる漢たち
みんなの熱い思いを乗せたラーメンが完成しました‼️
やはりパイロットの世界はみんなの協力が大切です🎉
氷点下の屋外で食うラーメンは最高です
番外編
炊飯器の内釜でラーメンを食う漢
残飯を処理する漢
1月25日の時点で、1/3ほどの学生が帯広のファイナルチェックを終えました。
天気の悪い日が続いておりますが、回期全員で宮崎に進めるよう精一杯頑張ります!
[68-Ⅲ🐝🐝🐝]帯広のインデアンを語る
こんにちは。
無事帯広課程を終え、宮崎前の待機期間を過ごしている中井学生です。
今は宮崎入寮までまだ数ヶ月あるということで、同期各々が色んなことをして過ごしています。
私はといいますと、色々バイトをやったりしてますが、特に最近は結婚式場で働いていることが多いです。
式や披露宴、二次会のみならず、会社の忘年会や演歌歌手(知らない人)のディナーショー、最近では新成人たちの同窓会とかもやっていて忙しいです。
もっぱらバーカウンターでお酒を作っていて、色んなカクテルの作り方を必死に覚えています。
プロシージャ?それはなんのカクテルのことですか。
そんなことはどうでも良くて、今回は私が帯広で愛してやまなかった食べ物を紹介します。
「帯広と言えば豚丼でしょ」
と言っているそこのあなた。間違いではないですが、豚丼は店に並ぶものではなく家で食べるものです(らしいです、道民曰く。)
豚丼ではなく、私が、そして帯広民が愛してやまないソウルフード。その名も、
インデアンカレー
「あー、あのナンとかと一緒に出てくる、インド人がやってるカレー屋でしょ?」
とか言ってるそこのYOU。全然違います。人はそれを“インディアン“カレーと呼びます。
私が言っているのは、“インデアン“です。
好きすぎてインスタでハイライトを作ってしまうくらいです。
68−Ⅲでは、「インデアン同好会」というものも存在していて、まあ私が会長を務めていました。
ちなみに副会長は松永学生です。
主に個人的な事情で後半は同好会活動の数が減ってしまいましたが・・・
ごめんね、松永くん。
インデアンカレーでは、ルーが3種類、トッピングが5種類あります。
【インデアンルー】
牛肉をふんだんに使い、数十種類のスパイスで熟成させたカレー。辛さも控えめでお子様から大人の方までおいしく召し上がれる、十勝の定番カレー。
【ベーシックルー】
ビーフのエキスが溶け込んだルーに玉ねぎを加え、旨味と甘味を引き出したシンプルなカレー。どんな素材にもマッチして、美味しさを引き立てる。
【野菜ルー】
大ぶりなジャガイモと人参、玉ねぎが入ったカレー。雄大な北海道と道産子の素朴な優しさを感じさせる味。
トッピングには、カツ、ハンバーグ、エビ、チキン、チーズがあります。
辛さは普通、中辛、辛口、大辛、極辛があります。
さてここで、、インデアンカレーのメニューを全制覇した私が選ぶ、おすすめメニュートップ3をご紹介いたします!(完全なる主観なので苦情は一切受け付けません)
第3位「野菜カレー」
北海道といえばやはり野菜。実際、普段空を飛んでいても、十勝にはこれでもかと言っていいほど全域に畑が広がっていることがわかります。
そんな大自然で育った野菜がゴロゴロ入っていて、その素朴で優しい、懐かしさすら感じる味わいはきっとあなたの胃袋を掴んでくれるに違いありません。
第2位「エビカレー+エビトッピング」
まさにエビ尽くし!エビのプリプリの食感とベーシックルーの旨みがマッチして、ご飯が進むこと間違いなし!
カレー界のやめられないとまらないが、ここにある。
第1位「インデアンカレー+カツ後のせ+チーズトッピング」
キングオブキング。お腹が減っている時は基本これ一択です。やはりインデアンルーは最強。
ポイントは、「カツカレー」を注文してしまうと「ベーシックルー」になってしまうので、ベースをインデアンカレーで注文すること。
そして、カツ「後のせ」にしないとカツにルーが乗った状態になってしまうので、後のせにすることでカツのサクサク感をキープさせます。
そこに濃厚なチーズがルーにいい感じに溶け込んで最強のハーモニーを奏でます。もはや麻薬です。
(もちろん違法薬物は入っていません。念の為。)
番外編「食後のコーラ」
熱々のカレーを食べた後は、コーラを注文して一気に飲み干し、口の中をさっぱりさせると食後の満足感が1.3倍に増幅します(当社調べ)
特にこれは同好会副会長の松永学生のルーティンでした。
松永学生「うめえ!これが無ェとやってらんねぇよなあ!!」
ん、そのコーラ、アルコール入ってる???
また、喫煙勢からしたらフライト後とインデアン後のタバコは、辞められるわけがない。らしいです。
さて、これを見てくれた座学生諸君、受験生の皆様も、いつか帯広でインデアンカレーを食べられる日を楽しみにしててくださいね!
私も定期的にまた食べに行こうと思っています。
なお、これだけインデアンをPRしていますが企業様からの報酬等は一切受け取っておりませんのでご承知おきください。ちょっとくらいくれてもいいですよね(小声)
【67-Ⅲ】仙台に入りましたとさ!!!
いよいよラストステージの仙台に入りましたが、
ついにここまで来たかという感じです。
仙台が終わると卒業なので先輩からの情報が意外とないんですよね。
宮崎は座学時代とフライト課程で2回あるのでなんとなく分かります。
帯広は座学時代のフライト学生さんの情報を色々聞けるのですが、、
仙台は、生の声が聞けませんので具体的なイメージがつきません。
まず、仙台分校は仙台市にありません!!
そこから知りませんでした!
岩沼市という所にあるのに仙台空港と言います。
そもそも宮城空港のはずなのに仙台空港。でも仙台市にないという。
大人の事情でしょうか。
東京ディズニーランドみたいなもんですね。
ここでは、二つのライセンス取得(多発・計器)を目指して訓練を頑張ります!
同時並行で人生を大きく左右するかもしれない就職活動も行います!
これまで、就職活動をしたことがない学生もいれば
入学前に正社員として働いていた学生もいます。
これまで以上にみんなで協力しながらこの課程を乗り切らなければなりません。
訓練が始まる前に決起集会を行いました!
東北を楽しんでいきます!!!!!
67-Ⅲ 一同
[68-Ⅲ🐝🐝🐝]1機の飛行機の裏に
皆さんこんにちは‼︎ そして明けましておめでとうございます‼︎
航空機だけでは飽き足らず、乗馬も始めた、68回生Ⅲ期の阿部学生です。自動車の免許が最優先だと思いますが…
2024年も重〜い記事を沢山投稿していきますので、よろしくお願いします。
よくパイロットの記事で、『飛行機はパイロットだけで飛ばしているのではなく、多くの人のおかげで飛べている」という話を聞きませんか?
お客さんとして搭乗する際にも整備士やグランドスタッフを目にする機会があると思いますが、実際にはもっと多くの職種の方々が関わっているのです。
今回はとある1フライトを時系列で追いながら、パイロット以外の職種に注目していきたいと思います。
航大生なら「わかるぅ〜‼︎」となると思うのですが、最もハードと言われてる”午前フライトのウェザー担当で前段のエアワーク”という設定で行きましょう。
正直ナビゲーションの方がシンドイという人が多いのですが、帯広課程のナブは1度準備してしまえば同じ手順をこなすだけですので、諸元とか手順がいっぱいで頭も一杯になるエアワークにしたいと思います。異論は認めません‼︎
———————————————————————————————————————————————————————
午前ウェザーの朝は早い。時刻は6:00の5分前、部屋はまだ薄暗い。
意識が朦朧とする中、忘れ物が無いか最終チェックをしながら、フライトバッグを引っ張る。
ルームメイトのリョマチ学生はウエバラ担当(注;weight &balanceのことで機体や燃料・搭乗者の重量や重心から安全に離着陸ができるかどうかを計算する。帯広課程の後半ではExcelで行うため、やることはほぼゼロ)だ、気持ちよさそうに布団もかけずに寝ているぜ… 起こさないようにそぉ〜っとドアを開ける。
廊下を歩きながら窓の外を見ると雲ひとつない。ウェザブリ(注;ウェザーブリーフィングのこと)はネタが無さそうだ。山側のエリアだから、とりあえず風について言うか。
ブリ室(注;ブリーフィングルーム)に荷物を置いて場所取りをする。PCによっては気象庁のサイトやExcelが使えないから、ここから戦いが始まっている。
荷物を置くとそのまま印刷室に向かう。ブリーフィングで使う天気図を9枚印刷するのだ。
モエキ学生がプリンターの前で焦っている。どうやら紙を詰まらせてしまったらしい… 時間がないというのに…
そう言えば、この天気図も気象庁の人が作ってくれているからこそ入手できるんだよなぁ〜 ASAS(注;アジア太平洋の大まかな実況天気図、6時間毎に更新される)なんて26時に発表されてるんだもんなぁ…
①気象庁の人
ブリ室に戻ると6:15だ。ここから天気図に色を塗ったり、様々なデータを見ながら、何を話そうか考える。風と雲について言うことが多い。
ふと窓の外を見ると、大きくCABと書かれた車が誘導路を爆走している。滑走路の点検か… あの速度で点検って動体視力すごいよなぁ〜
②帯広空港のCABの人
そんな事をしていると、時刻は7:14、朝ごはんの時間だ。出遅れると長蛇の列で大幅に時間をロスする。今日は水曜日だからフレンチトーストか。フレンチトースト命のナオキ学生は今週も廊下を全力疾走して食堂へ向かっているわ…
③食堂の人
朝食をかき込むと、すでに7:35を過ぎている。ブリーフィングは8:00からである。まだWindy(注;天気に関してありとあらゆる情報を得られるサイト 課金すると更新頻度が上がったり、機能が増える)、とGPVのSSI(ショワルター指数のこと 大気の安定度がわかり、積乱雲の発生しやすさの目安)見てないや‼︎
この間に航空情報担当の班員がフライトプランを書いたり、エアワークのための空域を予約する。
しばらくすると申請が承認されるのだが、札幌ACCの人が確認しているようだ。
④札幌ACCの人
いよいよ迎えた8:00。ブリ室のドアを気にしつつ、PCのF5キーを連打する。最新のMETAR(注;空港の風や雲や視程の情報 基本的に1時間ごとに更新)を入手するためだ。
これをブリーフィング前に知るのと知らないのでは雲泥の差である。唐突に変わってると詰められ、フライト前に地獄を見る…
8:35、楽しい楽しいブリーフィングが終わるといよいよフライトである。航空情報の人は運管室でフライトプランを提出する。運管室の人がPCに入力後に各方面に共有されているらしい。
⑤運管室の人
それ以外の班員は機体へ向かい外部点検をする。前段なので内部点検もする。整備のJGASさんのお陰で機体はピカピカだ‼︎
⑥整備の人
エンジンをかけ動作点検も終わった。他の訓練空域を通るため④の札幌ACCに今のうちに許可をもらう。
『JA010C, on the ground of obihiro airport, we will cross HK2-7, then proceed to HK2-4, also leave your frequency』
帯広空港には専用のアンテナがあり地上でも札幌ACCとコンタクトできる。これを今やる事で離陸後忙しい時間のタスクが1つ減る。この後は⑤の運管室の人にカンパニー周波数で出発報告をする。
『10C,エアワーク訓練のためランプアウトします』
最後に帯広の管制塔に地上滑走許可をもらう。
『JA010C,at CAC, request taxi instruction, northwest bound』
ランプアウトするだけで大変だ…
⑦帯広タワーの人
滑走路脇でエンジンテストも終わり、いよいよ離陸だ。「パンッ、パンッ」、滑走路脇で空砲を撃っている。芝刈り後の虫を食べにカラスが集まっているようだ。バードストライクをしたら大変だ‼︎(注;もちろんエンジンに当たったりしたりしても大変だが、鳥衝突をすると機長は鳥衝突レポートを書かなくてはならない)
⑧バードマンの人
ターミナルの横では空港消防の消防車が待機している。万が一の時にすぐ駆けつけてくれる。
⑨空港消防の人
いよいよ離陸だ。飛び立つとあっという間だ。⑦の帯広タワーの周波数を離れた後は再び④の札幌ACCとコンタクトだ。そこで訓練空域への入域を報告する。
『JA010C, entering HK2-4』
その後はStallやSteep turnなどを行う。まぁ機体や風によって諸元が異なり、難しいことよ…
エリアを離れる際には再び④の札幌ACCに報告をする。管制官が変わったようだ。パイロットはしばしば管制官の声に惚れる。訓練が辛くても一気に癒される。
『JA010C, leaving HK2-4, good day‼︎』 思わずグッディなんて言ってみちゃう。クリスマスにはメリークリスマスって言うパイロットもいるとか…
パイロットと管制官の結婚とかもあるとか無いとか…
隣で教官があきれている… そうそう、教官もいなくては訓練生は飛べない。
⑩すごくすごい怖い教官
ちょっと早く帰りすぎたな、1回タッチン(注;タッチアンドゴー)するか
『JA010C, over nakasatsunai, 2000, request landing instruction, touch and go』
『チェックスター1です, 帯広VOR/DMEチェックのため離陸します。離陸後レフトターンで〇番のローパスを行います』
おぉ‼︎ チェックスターだ‼︎ しかも1ってことはJA701Gじゃないか‼︎ 最近導入されたばかりのすごくすごい機体らしい。他の機体よりちょっと大きめで、航続距離もグッと延びて…
危ない危ない、ものすごく忙しいトラフィックパターンでアツく語るところであった… 高度・速度・姿勢のクロスチェックと外部監視だ‼︎
帯広VOR/DMEの更新工事のための検査をしているようだ。これも自機位置把握のためになくてはならない施設ある。ちなみに飛行検査のパイロットは航大の元教官も多かったり(注;どちらも航空局の職員)
航大卒業の選択肢として飛行検査もあるらしい。最新鋭機とか見学してみたいなぁ〜
⑪飛行検査のすごくすごいパイロット
『OBIHIRO,12Cです,管制指示のため糠内2000でホールドしてます』
他の機体のポジションレポートだ、糠内V-REP(注;空港着陸のためのゲートみたいなもの)でホールドか、接近しないように気をつけなければ…
このように他のパイロットの通信も大切な情報である。
⑫思いやりのあるデキる同期
タッチン上手くいったなぁ〜 次はタッチン後ブレイクして中段に交代しよう。
このように空港周辺を飛べるのも地元住民の方々のご協力のおかげである。
⑬温かい地元住民の方々
再び離陸後、⑦の帯広タワーを離れて空中交代をする。
フライトは1人当たり1時間。それだけでクタクタだ…
4人乗り(注;5人までは乗れないことはない)の飛行機で交代するのは至難の技だ。コツは腕と脚の関節を2箇所くらい外すことだ。私は座布団を使ってるので、中段のリュウセイ学生に前席に残した座布団を投げてもらう。
———————————————————————————————————————————————————————
いかがだったでしょうか?パッと(注;旅行帰りの1時間でこの記事を書き上げています)考えてみただけでこんなにも多くの人が関わっています。どのピースが欠けても、1機の飛行機を安全に飛ばすことはできません。
“飛行機にかかわる仕事がしたい”読者の皆さんはどんな仕事を選びますか?
今回のブログは色々な仕事を自分で検索して、出会って欲しいので、敢えて写真を1枚も載せませんでした。
ファーストソロの時に色々とお世話になった管制官、大量のフライトプランを笑顔で受け取ってくれた運管室の方、顔が映るくらいピッカピカの機体を朝早くから提供して下さるJGASの方、地上走行すらままならなかった私を飛べるまで育ててくださった担当教官、そして辛い時も嬉しい時も共に喜怒哀楽した同期…
こんなにも異なる職種の方に支えられる仕事ってパイロットくらいかもしれません。ソロフライトでも決して孤独ではない。このような経験をしたい貴方はCACへ‼︎
書きたいネタはものすごくあるので、また気が向いたら投稿します。
このようにブログを書けるのも、読者の皆さんがいるからですね‼︎
⑭長文を読んで下さる読者の皆さん
[68-Ⅲ🐝🐝🐝]EZ DO DANCE!!
皆さん、こんにちは‼︎ 回転翼航空機も操縦してみたくなっている68-Ⅲの阿部学生です。
宮崎入校前にまた更新すると思っていなかったですよね⁈
更新しない訳ないじゃないですか‼︎ 今回は題名の通りTRFについて紹介したいと思います。
どういうこと⁈と思っている受験生の皆さん、親御さんに聞いてみてください。
…と言うのはウソで、TRFと言えば小室哲哉とサムですよね⁉︎(世代がバレる…)
なので “ルール・オブ・サム” サムの法則(⁈)について話してみたいと思います。航空業界の方ならよく使いますが、日常生活では聞いたことがないのではないでしょうか?
TRFの “SAM”、和を出す “SUM”関数、少しの”SOME”、ダジャレが “寒っ”、ではありませんよ〜
今回のテーマは “THUMB” です。
エアラインではSI単位系(m・kg・sなど)よりも、ft・NM・ktなどの単位を用いることが多いです。さらに同じ “長さ” でも、距離はNM・高さはft・飛行機の長さはin(インチ)を用いるなど単位が混在しています。
“Rules of Thumb” とはパイロットが様々な数値の単位換算(m⇄ftやkm/h⇄ktなど)を暗算で簡単にするために、近似値を出すことができる法則を作ったものです。
操縦中は様々なタスクが重なっていたり、練習機などの与圧されていない小型機では低酸素による判断力の低下などにより、小学生くらいの計算能力になってしまいます。そのため地上ではなんて事のない簡単な計算も間違えたりすることがあります。そのため1ftは0.3048mだから…とは考えてられません。
そこで登場するのが、m→ftなら『3倍して、その結果の1割を加える』、ft→mなら『3倍して10で割り、その結果の1%を加える』という”Rules of Thumb”です。
例えば3000mは実際、約9840ftくらいです。この近似式を用いれば3000×3=9000、1割は900なので、9000+900=9900ftとなり、60ftの差で約0.6%しか誤差がありません。ftからmも非常に誤差が小さいです。
飛行機乗った時に『ただいま高度33000ft、mに換算しますと10000mを順調に飛行しております』という機内放送を聞きますよね。旅客機なら機器ですぐ分かるかもしれませんが、”Rules of Thumb”を知ったあなたは、33000ft×3÷10=9900、1%は99、よって9900+99=9999m と暗算でもできますね‼︎
タイセイ学生、ついて来れてますか〜?
様々な “Rules of Thumb” が航空業界のバイブル「AIM-j」の11章の後半にも載っています。
では次は中級です。実例を用いて色々計算をしてみましょう。
また馴染みのある単位に変換できたら、身近なものに例えてみましょう。よく霞が関ビルや東京タワーに例えますよね?(また世代がバレる…)
もちろん今回の例題は、私たちが使う練習機SR22からの問題です。
まずこの写真をご覧ください。
後部座席から撮っているので画質が悪いですが、操縦中に用いるグラスコクピットの右側のMFDと呼ばれる、エンジン計器などメカニカルな情報が表示される画面(をバックアップモードで操縦に必要な計器も表示させた状態)の写真です。
このようにSR22は最新鋭の機体なので高度や速度、姿勢などの情報がアナログの機器ではなくて、計算されたデータとして1枚の画面に表示されるようになっています。そのため目の移動(クロスチェック)が少なくてラクになった他、計器の針の数値判読に脳の容量を使わなくて良くなっています。
という雑学は置いておいて、本題に参りましょう。
皆さんは航大オタクなので、瞬時にどれがどの情報か分かるとは思いますが、念のために説明しましょう。
まず画面が水色と茶色に分かれてますね。これが空と地面を表しています。そして黄色の山の形(漢字の八)のようなものの頂点が飛行機の姿勢を表しています。またそこに横の線が何本かあって、「10、20」と数値がありますね。これが昇降のpitch角を表しています。今は水色の所にあり、+10°の1/4の線に山の頂点があるので、+2.5°で上昇しています。ですがこの角度の単位(°)はみんな知ってますね… 変換しようがないです。
またその姿勢の表示の下に「065°」とありますが、これは機首が向いている方位を表していて、東北東ですがこれも(°)です…
紫色のダイヤ印(♦︎)が風を考慮した進んでる方向を表していたり、姿勢表示の上では機体の横方向の傾き(Bank角)が分かったり、様々な情報がありますが詳しくは入校してから習いましょう。(現職の皆様、機体が滑っていますが2回目のフライトの時なので許してください…)
では【問題1】
いま飛んでいる高度をmで表してください。
姿勢の表示の右側の縦の表示をみてください。「4480」とありますね。これがいまの高度になります。なお高さなので単位はftです。面倒なので4500ftということにしましょう。
ft→mなら『3倍して10で割り、その結果の1%を加える』でしたね。
4500×3÷10=1350、1%は13.5 1350+13.5=1363.5 大体1365mくらいでしょうか?
333mの東京タワー4つ分の高さですね。3776mの富士山の1/3強です。そう考えると低いでしょうか?
このようにftでは分からなくてもmなら実感がわきますね!
この調子でどんどん行きましょう♪
【問題2】
いま飛んでいる速度をkm/hで表してください。
姿勢の表示の左側の縦の表示をみてください。「147」とありますね。これがいまの速度になります。これはktという単位で1ktなら1時間で1NM(海里)進む速度です。
まず海里ってなんぞや?と困惑してしまいますね 1NMは1852mですが、そんなことを考えていたら目的地を通り過ぎちゃいます…
面倒なので150ktということにしておきましょう。
kt→km/hにはこんなルールがあります。先ほどより複雑ですよ‼︎
『2倍して元の値の15%を引く』
150kt×2=300、150の15%は22.5、300-22.5=277.5 大体280km/hくらいでしょうか?
これは最高時速285km/hの東海道新幹線くらいの速度ですね。エンジン1つの小型機と言えど中々に速いですね。
離陸時でも73kt(135km/h)と在来線特急の最高速度(130km/h)並の速度を出しているんです。それで幅が45mしかない滑走路を滑走するなんて… ママチャリ(最高速度20km/h)の次にSR22を操縦した中の人は、離着陸時に生きた心地がしませんでした…
【問題3】
帯広空港から直線距離でどのくらい離れているかkmで表してください。
これはどこを見たらわかりますかねぇ〜?
まず左上には「109.65 OBE」とありますね。これがDME(Distance Measuring Equipment)という装置に入力した周波数で、これをセットすることでOBE(帯広空港)からの直線距離(正確には上空の機体までの斜距離)がわかります。
下の円の左側に 「DME NAV1 109.65 18.3NM」とあるので18.3NM離れていることがわかります。斜距離なので地図上の距離はもう少し短いですが、18NMとしておきましょう。
このルールは… 残念‼︎ 載っておりません‼︎ ひっかけ問題です‼︎ 1NM=1.852mなので計算してくださーい。
全てが載っている訳じゃないんですよね… ちなみに計算すると33kmくらいです。
東京から千葉くらいまでの直線距離(32km)くらいですね。
【問題4】
エンジンのオイルの温度を℃で表してください。
エンジンオイルの温度ってなに⁈ ネタ切れなの⁈ という声も聞こえますが、静かに解いて下さいね〜
左側の欄に「Oil ℉ 178 」とありますね。これが温度です。いわゆる華氏ですね。
このルールは『32を引いて半分にして、その1割を加える』です。難しすぎるとか言わないでください。
(178-32)÷2=73、1割は7.3なので、73+7.3=80.3 約80℃でしょうか?
コーヒーを淹れるのにちょうど良さそうな温度で、お湯の沸騰の温度より低いんですね〜
ちなみに左側の欄の1番下に「EGT ℉ 1315」とありますが、これが排気のガスの温度で当てはめると、700℃くらいです。
タバコとかの温度くらいでしょうか?ラジウムの融点くらいでもあります。(多分伝わりにくい…)
他にも各速度で、着陸の際に3°の降下角度を保つためにはどのくらいの降下率をすれば良いのか?や、30°のバンクを入れた時にどのくらいの旋回半径になるのか?など様々なものがあります。
皆さん、タイセイ学生、ついて来れましたか〜⁇
結局、東京タワー4つ分の高さを東海道新幹線の速さで飛んでましたね。
先ほどの写真には燃料量やエンジン回転数、風の情報など様々なデータが盛り沢山なので、残りはお正月に自学自習しましょう。
ちなみに今回紹介したMFDはボタンで様々な情報に切り替えられますが、こんな独特なマップにも変えられます。これも勉強してくださいね。(ヒント:低空で飛行する時に非常に重要で便利です)
このように航空業界には様々な興味深いネタが沢山あります。
また紹介できたらと思います。
では、良いお年をお迎えください。
航大のSR22の前のA36ボナンザはアナログ計器だったみたいです。
自衛隊の初等練習機のT-7もアナログ計器です。
ちなみに電子機器が故障した場合の予備計器はアナログ計器ですが、膝元にあるので操縦がかなり大変です…
【70-I 】 70回生Ⅰ期 入学
初めまして。11月9日に入寮しました新入りの70回生I期(ゼロイチ)です!
11月10日に70回生全体98名の入学式を終え、Ⅰ期24名は5ヶ月間の宮崎座学課程がスタートしました。
新しい環境でわからないことばかりでしたが、入寮から約1ヶ月が過ぎ、航大の生活に慣れてきました。
Ⅰ期は70回生で唯一座学課程全てを対面授業で行うため、5ヶ月間宮崎本校で生活をします。
入学前から異常なほど仲が良いという特徴を持ったゼロイチ。
今後ゼロイチの成長記録を皆様にお届けできればと思っております。
授業の一環で行われたハンガー見学では、教官の引率のもと実際の訓練機SR22を近くで観察し、授業内容について理解を深めました。実機を間近で見て、学生は「フライト課程ではこれを操縦するのか」という期待と、「本当に操縦ができるようになるのだろうか」という不安が入り混じった表情でした。
回期としては青島神社訪問やBBQ、バドミントン大会など様々なイベントを行い、同期としての結束力を高めています。
また、11月生まれのH学生、12月生まれのM学生のお祝いもしました。
二人とも年齢MAX25歳おめでとう!
ブログ投稿へのモチベーションが高いメンバーが多いので、比較的高めの頻度で更新できればと考えています。
まだまだひよっこのゼロイチですが、どうぞよろしくお願いします!
【68-Ⅳ】First Solo✈️
こんばんは、はちよんブログ委員です!投稿ラッシュの最後を飾るのは、もちろんこの話題です👏🎉㊗️
ついに先週の金曜日、私達68回生Ⅳ期の学生全員がファーストソロフライトを終えました✈️👏
ファーストソロとは、今まで教官同乗で行ってきた飛行機の操縦を、自分一人だけ搭乗して行うものです。これまでは教官と班員を含めて機内には4人が乗っていたので、急に一人で操縦となると、ワクワクもある反面、不安も押し寄せてきます…!
タッチアンドゴーという、空港の周りの上空経路を周回飛行し、連続で離着陸する訓練を経て私達は技量を研鑽してきました🫡その結果を審査官の教官に審査して貰い、一人で操縦する技量があるかどうかを判断して頂くのが「Pre-Solo Check」というものなのですが、この度全員が無事にそれを通過。その後の大イベント「First Solo」が今回の話題です!!
私達の回期は2班に別れて入寮し、早い班は6月末に入寮してから早半年。長いようで短いのかも知れませんが、ようやく全員が一人で空を飛んで生還する事が出来ました✈️ファーストソロを終えると「ウイングマーク」というバッジを着けることが許されます。みんなでそれを胸に着けて撮ったが冒頭の写真です📷
そして航大においてファーストソロとセットなのが、(なぜか)水浴びの儀式です!もう北海道は寒いので、外で水かけではなく、お風呂に突っ込まれるのでご容赦。N学生とF学生は毎度率先してみんなをお風呂に突っ込んでくれました✌️
それでは、はちよんびしょ濡れ祭スタートです🥳(※気分を害する可能性もあるので、20代中〜終盤の男性の濡れている姿を見たくない方はここで画面をそっとお閉じください。)
「ファーストソロ」という大イベントを終えましたが、まだここはパイロットへの通過点。これからも私達の訓練は続いていきます。
とはいえとはいえ、全くの初心者だった私達を、一人で飛べるレベルまで育て上げてくださった教官達には感謝でいっぱいです🙇今後とも見守っていただきたい限りです。また、普段様々な方面から援助していただいてる学校関係者の方々、運行管理室の方々、健康を守ってくださっている目黒さん、先輩後輩の方々。そしてもちろん応援してくれている家族にも感謝を忘れず、飛んでいきたいと思います!
最終回のような下りになっていますが、まだ帯広課程の折り返し地点なので、課程移行審査に向けて日々技量の研鑽に務めていきます。今後とも応援よろしくお願いします!またお会いしましょう👌それでは!
【68-Ⅳ】山登りイベント(引率:現役パイロットの先輩)🗻
こんばんは、はちよんブログ委員です。珍しく素早い更新ですが、航大ブログ読者の皆さまなら見逃さないと思います。今回も楽しく読んでいただけたら嬉しいです🔥
時は9月30日まで遡ります。当日朝、何やら朝5時頃に航大学生寮から車で出発する一団が…
そう、この日は航大OBの現役パイロットの方々が、私達学生を山登りに誘ってくださったのです!聞くところによると、毎年学生を誘ってくださり、一緒に登っていらっしゃるそう。ただ、コロナもあってこのイベントの開催は3〜4年ぶりの事だそう🥹
以前航大に英語教官として赴任されていた方が、毎週末学生を山登りに誘ってくださり、登っていたのが始まりらしく、歴史を感じました💪
私達学生は、教官と先輩からの「無理と怪我だけはしないでね」という忠告を胸に、いい笑顔を浮かべて入山。
今回の山は「雌阿寒岳」。行きの車は先輩方とバラけて乗車し、たくさんお話を聞くことが出来ました!
肝心の山は、全員無事に登頂!爽やかな気持ちで登りきることが出来ました🗻
山から帯広市内に帰った後は、先輩方に焼肉をご馳走していただきました!ごちそうさまでした🙏
初めて山を登る学生もいましたが、楽しく登り、かつ憧れの現役パイロットの方々と触れ合える機会を設けていただき、本当に楽しい一日となりました。
将来は自分達も後輩に何か還元しようと思いながら、ぐっすりと眠る我々なのでした😴
次回、パイロット訓練生なら誰しもが通るあの試練をついに、はちよんが…!?✈️